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【運命の出会い】

著作:のりだーさん


ものごころがついたかつかないか怪しい頃,
ボクはとあるペットショップにおりました.
ペットショップには,ボクの他にも色々な犬や猫がいたのですが,
みんな個室(ケージ)で暮らしているので,一緒に遊んだりすることはありません.
ペットショップの店員さんが時々構ってくれるけど,
一日中そばにいるわけではないのです.
そんなわけで,結構退屈な毎日を送っていました.
時々,「お客さん」と呼ばれる人たちがやって来ると,
そこここで「きゃぁ,かわいい〜!」と黄色い声が上がり,
気に入られた子犬や子猫達がもらわれていきました.
でも,ボクをもらっていってくれる人はなかなか現れません.
待ちくたびれて,ふて寝を決め込んでいたある日,
ボクのケージの前で誰かがつぶやく声が聞こえました.

「何?この白い物体は?」

「ん〜?誰だろう?」うーん,と伸びをしながら寝返りを打って,
ふと目を開けると,そこには一人のお姉ちゃんがいました.
なんだか,うっとりとした目つきでボクを見つめています.
ボクに一目惚れでもしたのかな?(おいおい)
ん,いや,見つめているのはボクの顔じゃない・・・・
お姉ちゃんの視線をたどると,その先にあるものは・・ボクの肉球・・だよなあ?
・・・・・じっと手を見る・・・・・・

自慢じゃないけど,あの頃のボクの肉球は,(今に比べれば)小さくて,
そりゃーきれいなピンク色で,ぷよぷよした感触がなんとも
いえなかったのです.
「これっ,これにする〜!」お姉ちゃんはボク(の肉球)を指さして,
店員さんを呼ぶと,ボクをケージから出してくれました.
お姉ちゃんはボクを抱きしめて,それから店員さんと何やら話し始めました.
「この子欲しいんですけど,グレートピレニーズってどんな犬ですか?
大きくなります?」
大きくなるかって?それは,ボクのこのたくましい前足を見れば,
一目瞭然でしょう? 店員さんは,こうのたまった.
「大きくなりますけど,性格は温厚ですよ.」
うんうん,ボクはおとなしいし,お利口だし,お買い得よ?(ホンマかいな?)
そろそろここでの生活にも飽きてきたしぃ・・・
それにこのお姉ちゃん,実はボクの好みなんだよね〜♪
連れて帰ってくれないかなー?o(^o^)o
腕の中からお姉ちゃんの顔を見上げながら,そんなことを考えているうちに,
どうやら,ボクをもらってくれることが決まったようです.



一緒に連れて帰ってもらうためには,色々と手続きが必要なようでした.
まず,お姉ちゃんは「お会計」というのをしに行きました.
「お支払いはどのようになさいますか?」
クレジットカードでお願いします」
と言って,お姉ちゃんが取り出した小さなプラスチックのかけらには
リボルビング専用”と書いてあります.
あとで聞いた話によると,この日お姉ちゃんは,
本当はゴールデン・レトリバーが 欲しくて,
とりあえずお店に見に寄っただけらしかったのです.
ところが,予想外にボク(の肉球)が可愛かったため(おいおい)
つい・・・・・衝動買いをしてしまったとか.
この運命的?な出会いのおかげで,ボクはお支払いが完了するまでの数ヶ月間
リボ犬」という,あまりありがたくないアダ名を頂戴したのです.
「今月は,しっぽの分を払っておこうか」だって.
お姉ちゃん,ボクを切り売り(買い?)しないでよね〜


とと,話がわき道にそれちゃいました.
お会計を済ませると,ボクのご飯やこれからの生活について
店員さんから説明を受けることになりました.
この日は,ボクの他にもめでたく出所・・・もらわれて
行く子がいたので,一緒に話を聞きました.
ところが,その子はチワワなのです!
グレート・ピレニーズとチワワ・・・・・(^^;;
成犬になっても今のボクより小さそうな犬種です.
当然,毎日のご飯の量も違えば,散歩の必要量から成長過程(度合い),
何から何まで大きな開きがあるのです.
人間や猫は,種類によってそんなに差がないのに,どうして犬はこれほど
大きいのや小さいのがいるんだろう?
ふと,素朴な疑問を感じたものの,考えているうちに眠くなってきました.
なにせ,この時ボクは生後50日
まだまだ赤ん坊と言っていいほどのお子様なのです.
子供は寝るのがお仕事さ.寝る子は育つと言うでしょう?
たくさん食べて,たくさん寝て,早く大きくならなくっちゃ!
・・・・・あとでボクの犬種について,本で調べていたお姉ちゃんが,
「(グレート・ピレニーズは)体重50〜60kg,大きいもので70kgになる」
という記載を発見し,ひきつっていたなんて,
この時ボクは知る由もありませんでした.



つづく?




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